【知的障害】IQ50~70でも障害年金はもらえる?認定基準と就労のポイントを社労士が解説

知的障害 障害年金

はじめに

「子供が特別支援学校を卒業するが、将来の生活費が不安」 「療育手帳は持っているけれど、障害年金ももらえるの?」知的障害(精神遅滞)のあるお子様を持つ親御様、あるいはご本人様にとって、将来の経済的な自立は切実な悩みです。

 

実は、知的障害は「20歳」になった段階で障害年金を申請できる可能性が高い傷病です。 IQ(知能指数)の数値だけでなく、日常生活の困りごとを正しく伝えることで、受給への道が開けます。今回は、上野・錦糸町・北区エリアを中心に障害年金の申請代行を行っている社労士が、「知的障害の等級判定のポイント」や「IQと年金の関係」について解説します。

1. 知的障害とは?(IQと特徴による4つの分類)

知的障害とは、発達期(概ね18歳まで)に生じた知的機能の障害により、社会生活への適応に困難を抱えている状態を指します。 一般的に、知能検査の結果(IQ)によって以下の4つのレベルに分類されますが、障害年金の審査では「IQ」だけでなく「日常生活の能力」も合わせて総合的に判断されます。

※判定の根拠について 本記事の目安は、厚生労働省の『国民年金・厚生年金保険 障害認定基準』および『精神の障害に係る等級判定ガイドライン』を参考にしています。 実際の審査では、IQの数値だけで機械的に決まるのではなく、「日常生活能力の判定(食事・入浴・金銭管理などができるか)」や、就労状況などを加味して総合的に決定されます。

① 軽度知的障害(IQ:50~70程度)

  • 特徴: 基本的な学力(小学校程度)は習得可能です。食事や着替えなどは自立していることが多いですが、複雑な計算や抽象的な思考、予期せぬトラブルへの対応には困難を伴います。
  • 年金の目安: 対人関係や行動面での支障が大きい場合などは、2級(基礎年金)が認められるケースもあります。

② 中度知的障害(IQ:35~49程度)

  • 特徴: ひらがなの読み書きや簡単な計算は可能ですが、複雑な社会ルールの理解には時間がかかります。日常生活では一部サポートが必要で、就労の場でも指導員などの支援が必要なケースが多いです。
  • 年金の目安: 障害基礎年金2級の対象となる可能性が高いゾーンです。

③ 重度知的障害(IQ:20~34程度)

  • 特徴: 言葉の理解や表現が限定的です。衣食住の基本動作において、常時または随時のサポートが必要です。
  • 年金の目安: 障害基礎年金1級または2級に該当する可能性が非常に高いです。

④ 最重度知的障害(IQ:20未満)

  • 特徴: 言葉によるコミュニケーションが困難で、身の回りのことほぼ全てに介助が必要です。身体障害を合併していることも多くあります。
  • 年金の目安: 障害基礎年金1級に該当する可能性が高いです。

2. 原因や遺伝は関係ある?申請上の「特例」とは

障害年金の申請において重要なのは、原因そのものではなく、「その障害が発達期(おおむね18歳頃まで)から現れていること」です。知的障害は「生まれつき(先天性)」または「発達期」に現れるものであるため、うつ病など大人になってから発症する病気とは違い、手続き上で独自の「特例」が認められています。

①:初診日の証明が簡単

通常、障害年金は「初診日(初めて病院に行った日)」をカルテなどで厳密に証明しなければなりません。しかし、先天性の知的障害の場合は、原則として「出生日=初診日」と扱われます。そのため、古いカルテを探し回る苦労が少ない傾向にあります。 (※幼少期の高熱や事故など、出生後に原因がある場合は、初めて医師の診療を受けた日が初診日となります)

②:保険料を払っていなくても申請できる

本来、年金をもらうには保険料を納めている必要があります。 しかし、知的障害は、本人が国民年金を払っていなくても、20歳になれば障害基礎年金を申請できます。 (※これを「20歳前傷病による障害基礎年金」と呼びます)

③ 障害認定日要件(症状の程度)

原則として、初診日から1年6ヶ月経った日(障害認定日)の状態で判断されます。この時点で、国が定める「障害の状態」にあるかどうかが審査されます。

3. IQが高くても年金はもらえる?(認定のポイント)

「うちはIQが60あるから、無理でしょうか?」 このようなご相談をよく頂きますが、障害年金の審査では、IQ(知能指数)は重要な要素ですが、それが全てではありません。 「日常生活能力」といって、以下のようなことが一人でできるかどうかが重視されます。

 

  • 適切な食事の摂取ができるか
  • 金銭管理(買い物やお釣りの計算)ができるか
  • 身の回りの清潔保持ができるか
  • 通院や服薬管理ができるか
  • 他人との適切な意思疎通ができるか

たとえIQが軽度の範囲(50〜70)であっても、「就労が難しく、日常生活に多くの援助が必要」と認められれば、障害年金2級を受給できる可能性があります。

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4. 療育手帳(愛の手帳)と障害年金の違い

よく混同されますが、「療育手帳の等級」と「障害年金の等級」は別物です。

  • 療育手帳(愛の手帳など): 自治体が福祉サービスのために発行するもの。等級:1度~4度、A~Bなど(自治体による)
  • 障害年金: 国がお金を支給するもの。等級:1級、2級、(3級)

「療育手帳がB判定(軽度・中度)だから、年金は無理」とは限りません。 手帳の等級に関わらず、20歳になったら障害年金の申請を検討することをお勧めします。

ひとりで悩まず、まずは無料相談へ

知的障害の障害年金申請は、生まれた時からの病歴をまとめる「病歴・就労状況等申告書」の作成など、ご家族様の負担が大きい手続きです。「親亡き後のために、今のうちに年金を確保しておきたい」 「子供が働いているけれど、年金をもらえるか知りたい」そんな時は、おひとりで悩まず、専門家を頼ってください。

当事務所では、台東区・墨田区・北区エリアを中心に、女性社労士による無料相談を行っています。

 

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