人工透析で働きながら障害年金2級を受給する条件と初診日
目次
?この記事のポイント
- 人工透析を受けている方は、フルタイムで働いていても原則として「障害年金2級」を受給できます。
- 初診日から1年6ヶ月を待たず、「透析開始から3ヶ月を経過した日」に申請できる特例があります。
- 申請の最大の壁は「数十年前にさかのぼる初診日の証明」です。カルテがない場合の対策が受給のカギとなります。

人工透析の障害年金認定(原則2級)と受給金額の目安
障害年金には「仕事を続けていると受給できない」という誤解がありますが、人工透析(血液透析・腹膜透析)の場合は異なります。人工透析を行っているという客観的な事実により、原則として「障害年金2級」に認定されます。
働きながらでも受給可能です
国の「障害認定基準」において、人工透析療法を施行中の方は「原則として2級」と明確に定められています。
精神疾患などとは異なり、等級判定は客観的な医療事実をベースに決定されます。そのため、会社員としてフルタイムで働いていることや、一定以上の収入があることが理由で、不支給になったり等級が下がったりすることは原則ありません。
※症状が極めて重く、日常生活に著しい制限がありほぼ寝たきりの状態などの場合は、さらに上位の「1級」に認定されるケースもあります。
受給金額の目安(厚生年金・国民年金)
受け取れる金額は、腎臓の異常を初めて医師に指摘された日(=初診日)に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が「厚生年金」の方(会社員・公務員など):
「障害厚生年金 2級」の対象となります。定額の基礎年金に加え、過去の給与額や加入期間に応じた「報酬比例部分」が上乗せされます。要件を満たす配偶者がいる場合は、配偶者加給年金も加算されます。(※初診日に会社員であれば、現在退職していても厚生年金の対象です) - 初診日が「国民年金」の方(自営業・主婦・学生など):
「障害基礎年金 2級」の対象となります。法律で定められた定額支給となり、要件を満たすお子様がいる場合は「子の加算」がつきます。
申請時期の「3ヶ月特例」と、最大の壁となる初診日の証明
通常の障害年金は、初診日から1年6ヶ月経過しないと申請できませんが、人工透析の場合は「透析開始から3ヶ月を経過した日」に申請できる特例があります。一方で、申請において最もハードルが高いのが「初診日の客観的な証明」です。
「透析開始から3ヶ月」で申請できる特例
人工透析を開始した日から「3ヶ月を経過した日」が、障害年金を請求できる日(障害認定日)となります(※初診日から起算して1年6ヶ月を超える場合を除きます)。
初診日から1年6ヶ月経っていなくても、透析開始から3ヶ月経てば申請権が発生するため、「期間が経っていないから」と待つ必要はありません。
なぜ自分で申請するのが難しいのか(初診日の壁)
慢性腎不全の多くは、糖尿病や慢性糸球体腎炎、高血圧などの生活習慣病が長い年月をかけて進行したものです。そのため、初診日は「透析を始めた日」ではなく、「大元となった原因の病気で初めて受診した日」として扱われます。
しかし、初めての受診が15年〜20年前というケースも珍しくなく、カルテの保存期間(5年)を過ぎて破棄されていることが多々あります。
| 状況・書類 | 初診日証明としての有効性と対策 |
|---|---|
| 当時の診察券のみ | 単体では「いつ、何の病気で受診したか」の証明になりません。紹介状、お薬手帳、当時の領収書などとセットにして整合性を証明します。 |
| 第三者からの証言 | 20歳以降の初診日の場合、第三者証明だけでは認められにくく、客観的な「参考資料」の裏付けが必須です。日付が特定できる当時の記録と紐付けて立証します。 |
| 健康診断の記録 | カルテがない場合、当時の健診で異常が記録されていれば、例外的に証明の参考資料として活用できる通達ルールがあります。論理的な申立てが必要です。 |
当事務所の解決事例:
▶ 【受給事例】慢性腎不全(糖尿病性腎症)で初診日を特定し障害基礎年金2級を受給した事例
(※ご自身で取得した別の病名の証明書が使えなかった状態から、プロの調査で真の初診日を特定して受給に繋げたケースです)
医師への診断書依頼について
腎疾患の診断書には詳細な検査数値を記入する欄がありますが、人工透析を実施している事実があれば、詳細な検査数値が一部空欄であっても審査に通るケースが多くあります。
多忙な医師に不要な項目の記入を無理に求めず、年金請求に必要なポイントだけを的確に押さえてスムーズに診断書を取得するよう調整するのも、専門家の重要な役割です。
【FAQ】人工透析・慢性腎不全の障害年金についてよくある質問
Q1. 健康診断で「要再検査」と言われた日が初診日になりますか?
A. 原則として、健診日そのものは初診日にはならず、「健診結果を受けて初めて医師の診察を受けた日」が初診日となります。ただし、例外的に健診日が初診日と認められる特例もあります。
Q2. 透析前ですが、クレアチニン値が高い状態です。対象になりますか?
A. 人工透析を開始する前の段階(保存期)であっても、血清クレアチニン値やeGFRなどの検査数値が高度の異常を示しており、かつ日常生活に著しい制限がある場合は、2級や3級を受給できる可能性があります。
Q3. 何十年も前のことで、最初の病院のカルテが破棄されていました。
A. カルテが残っていなくても、お薬手帳、健康診断の記録、他の病院への紹介状などから客観的に証明できるケースがあります。専門家にご相談いただくことで、初診日を立証できる可能性があります。
手続きの遅れは受給額の損失に。申請代行は当事務所へ
事後重症請求(現在の状態をもとに申請する方法)の場合、申請が1ヶ月遅れると、その1ヶ月分の年金を受け取ることができません。平日お忙しい透析患者様に代わり、当事務所が手続きをすべて代行いたします。
人工透析を受けている方は、週3回の通院とお仕事の両立で、手続きのための時間を確保することが非常に困難です。年金事務所の窓口は原則として平日しか開いておらず、書類の不備で何度も出直すことは、体力面でもお仕事の面でも大きなご負担となります。
上野・錦糸町・北区エリアの「えがお」にご依頼いただければ、面倒な初診日の証明から、医師への依頼状作成、平日の年金事務所への提出・やり取りまで、すべてを代行します。
平日お忙しい方のために、土日祝日のご連絡や、事前予約による土日のご面談にも対応しております。一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。
無料のLINE相談・1分受給判定はこちらから
「何から手を付ければいいかわからない…」「昔のことすぎて初診日の証明が取れるか不安」とお悩みの方。
まずは使い慣れたLINEで、現在の状況を少しだけお聞かせください。24時間、お客様のタイミングでメッセージをお送りいただけます。内容を確認のうえ、代表より丁寧にお返事いたします。
▼ 24時間受付中!LINE無料相談 ▼

初めまして、社会保険労務士の神尾 愛です。 上野・錦糸町・北区の下町エリアを中心に、障害年金の申請を専門に行っています。(※ご相談は全国対応です)
障害年金の手続きは複雑で、体調が優れない中では「何から手を付ければいいのか」と、途方に暮れてしまう方も多いと思います。一人で頑張る必要はありません。まとまらないお話でも大丈夫です。もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

初めての方へ