障害年金が不支給になる3つの理由|決定が早い原因と再請求のやり方

この記事のポイント

  • 障害年金の不支給決定が「異常に早い」場合、書類の不備など「基本要件」を満たせていない可能性が高いです。
  • 不支給の主な原因は「初診日が証明できない」「診断書が実態より軽い」「書類間の内容の食い違い」の3つに集約されます。
  • もし不支給になっても、「審査請求」や「再請求」でやり直す道はあります。ご状況に合わせて最適な手段をプロが判断し、受給を目指します。

障害年金の不支給決定通知を見て不安を抱える様子

障害年金が不支給になる3つの根本原因と「決定が早い」理由

「自分で申請したら、あっという間に不支給の通知が届いた」というご相談をよくいただきます。障害年金は100%「書面審査」の制度であるため、初診日の証明など、基本となる土台の要件が書類で確認できない場合、内容を深く審査される前に迅速に却下(不支給)されてしまう仕組みになっています。

障害年金の申請から不支給の決定までが早い(1〜2ヶ月程度)場合、決してご自身の病気やケガの程度が軽視されたわけではありません。多くの場合、公的な手続き上求められる「書面の整合性」や「客観的な証拠」が不足していたことが原因です。
不支給(非該当)となってしまう原因は、主に以下の3つの壁に集約されます。

1. 初診日の証明が国の基準を満たしていない

障害年金を請求する上で、すべての起点となる「初めて医師の診察を受けた日(初診日)」の証明は絶対条件です。
しかし、病院のカルテ保存義務期間は原則5年であるため、初診日が昔にある場合、カルテがすでに破棄されていて「受診状況等証明書」が取れないケースが頻発します。
「病院にかかっていた事実」を客観的に証明する公的な書類が揃っていないまま提出してしまうと、現在の症状がどれだけ重くても、審査の土台に乗ることすらできずに不支給となってしまいます。

2. 診断書が実際の日常生活の「困難さ」を反映していない

精神疾患や内部疾患、難病などは、外見からはその辛さが伝わりにくいため、書類上の記述がすべてとなります。
医師は医療の専門家ですが、障害年金の複雑な認定基準をすべて把握しているわけではありません。そのため、診察室での短い会話だけで診断書が書かれてしまうと、「日常生活は問題なく送れている」と誤解を招くような、実態より軽い内容で仕上がってしまうことがあります。
特に、ご家族や職場の多大な配慮(保護的な環境)があってなんとか生活や就労ができている場合、その「配慮の事実」が診断書にしっかりと書かれていないと、受給対象外と判断されやすくなります。

3. 「診断書」と「病歴申立書」の内容に食い違いがある

ご自身で作成する「病歴・就労状況等申立書」と、医師が書いた「診断書」の間に、内容の食い違い(不整合)があると、審査において非常に不利になります。
「今の辛さを分かってほしい」というお気持ちから、申立書に主観的な大変さをたくさん書いてしまい、客観的な診断書の評価との間にズレが生じると、審査機関から「申立書全体の内容に客観性が不足している」と見なされてしまうためです。事実をありのままに、かつ診断書と矛盾なく精密に整理して記述することが求められます。

もし不支給になってしまったら?プロが勧める「やり直し」の選択肢

不支給通知が届いてしまっても、ご自身を責めたり諦めたりする必要はありません。決定を覆す手段として「審査請求(不服申し立て)」や、一から書類を揃え直す「再請求(やり直し)」があります。ご自身の状況に合わせて最適な方法を選ぶことが受給へのカギとなります。

結果に納得がいかない場合、不支給決定を知った日の翌日から「3ヶ月以内」であれば、国に対して「審査請求(不服申し立て)」を行うことができます。しかし、ここで選択する「次の手段」を慎重に判断することが大切です。

審査請求(不服申し立て)の難しさと適切な使い分け

一般的に、ご自身で作成した書類の不足や矛盾に対して、後から「本当はもっと大変だったんです」と感情論だけで訴えるような審査請求では、結果が覆る確率は高くありません。一度提出された公的記録(書類)を覆すのは困難だからです。
しかし、不支給の理由が審査側の事実誤認であったり、後から有力な医学的証拠(医師の意見書など)を追加提出できる場合は、専門家である社労士が論理的な法的・医学的根拠をしっかりと構築して審査請求を行い、決定を覆すケースも当然あります。

状況によっては「再請求(やり直し)」が近道になることも

一方で、「そもそもの診断書の内容が実態と大きく違っていた」というような場合は、審査請求で争うよりも、原因を根本から見つめ直し、一から診断書等の書類を正しく揃え直して提出する「再請求(新規のやり直し申請)」を行う方が、スムーズに受給へ繋がるケースも多くあります。
審査請求で戦うべきか、再請求で一からやり直すべきか。どちらの手続きが適しているかは、不支給の原因によって全く異なります。だからこそ、プロによる冷静な原因分析が必要不可欠なのです。

実務直結!「保有個人情報開示請求」による不支給原因の特定

ご自宅に届く不支給通知書には、具体的な理由はほとんど書かれていません。そのため、当事務所では国に対して「保有個人情報開示請求」を行い、審査の舞台裏が記録された内部資料(認定調書)を取り寄せることで、不支給の本当の原因を100%特定します。

「なぜ落ちたのか分からない」状態のまま審査請求や再請求を行っても、同じ結果を繰り返してしまいます。
そこで当事務所が代理人となり、日本年金機構に対して「保有個人情報開示請求」を行います。これにより、国が審査の際に作成した「認定調書(判定の記録)」を取り寄せることができます。

弱点を克服した「審査請求・再請求」のサポート

認定調書をプロの目で読み解くことで、「診断書のどの項目の点数が足りなかったのか」「初診日のどの証拠が認められなかったのか」といった具体的な原因を正確に把握できます。
原因さえ特定できれば、審査請求で反論すべきポイントが明確になります。あるいは、主治医の先生へ具体的なデータをお示しして診断書の追記をお願いしたり、当事務所オリジナルの事実整理チェックシートを用いて申立書の矛盾を無くしたりと、弱点を完全に克服した「2回目の適切な書類一式」を再構築することが可能になります。

※ご相談に関する当事務所からのお願い

一度不支給になった案件をやり直すには、最初の申請以上の専門知識と、開示請求をはじめとする地道なお手続きが必要となります。当事務所では、「専門家の力を借りて、審査請求や再請求をしっかりと行いたい」とご希望されるお客様へ、すべての時間を注いでサポートを行っております。
そのため、大変恐縮ですが「不服申し立て(審査請求)の文面だけを作成・確認してほしい」「ご自身で行う再請求の手順だけを教えてほしい」といった部分的なご依頼はお受けしておりません。

代理申請を丸ごとお任せいただけるご相談者様を最優先としておりますこと、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

【FAQ】障害年金の不支給に関するよくあるご質問

Q1. 不支給決定通知書が届きましたが、詳しい理由が書かれていません。本当の理由を知る方法はありますか?

A. はい、「保有個人情報開示請求」を行うことで詳しい理由を確認できます。通知書だけでは原因が分かりづらいため、当事務所では国に対して「認定調書」などの開示請求を行います。これにより「診断書のどの部分が不支給の根拠となったか」を正確に把握でき、次こそ安心できる結果に繋がる大切な第一歩となります。

Q2. 自分で申請して不支給になってしまいました。えがおさんに審査請求や再請求を依頼することは可能ですか?

A. はい、もちろん可能です。まずは届いた通知書と、提出した診断書・申立書のコピー(控え)をお手元にご用意いただき、ご連絡ください。不支給となった原因をプロの目で分析し、受給に向けた最善の策をご提案いたします。

Q3. 初診日の病院のカルテが破棄されていました。どうすればいいですか?

A. カルテ(診療録)の保存期間は5年となっているため、破棄されているケースは珍しくありません。その場合、お薬手帳、健康診断の記録、障害者手帳の診断書控え、当時の状況を知る第三者の証言などを「客観的証拠」として集め、パズルのように初診日を証明していく方法があります。

Q4. 医師に書いてもらった診断書の内容が、実際の症状より軽い気がします。そのまま出しても大丈夫ですか?

A. そのまま提出するのは少しお待ちください。障害年金の審査は書類のみで行われるため、実態とズレがある場合は不支給の原因になりやすいです。提出前にコピーを取り、実生活の困難さをまとめた参考資料等を添えて、医師へ追記や修正のご相談をされることをおすすめします。

不支給通知を見てご不安な方は、一人で悩まずご相談ください

「とりあえず自分で出してみたけれど、不支給通知が届いてどうしていいかわからない」
「一度不支給になったら、もう二度ともらえないのではないか」

そのようなご不安をお抱えの方は、不支給通知書と、お手元にある提出書類のコピー(控え)をご用意の上、ぜひ一度当事務所にご相談ください。
過去の不支給の原因を徹底的に分析し、受給へ向けた「2回目の正しいルート」を一緒に見つけていきましょう。

錦糸町駅徒歩1分の(墨田区)事務所のほか、上野駅徒歩3分の相談会場(台東区)でもご相談を承っております。

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台東区・墨田区・北区エリア対応の障害年金専門社労士 神尾愛 近影

この記事を書いた人:神尾 愛(社会保険労務士)
上野・錦糸町・北区エリアを中心に活動する障害年金専門の社労士。「えがお」をモットーに、複雑な制度をわかりやすく解説し、申請の代行を行っています。地域の勉強会や相談会も定期的に開催中。一人で悩まず、まずはお声がけください。

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